2. 厚生年金に加入していない人は「国民年金のみ」の受給に

さらに忘れてはいけないのが、「そもそも厚生年金を受給できない人がいる」ということです。

日本の公的年金制度は2階建てとなっており、1階に国民年金、2階に厚生年金があります。厚生年金に加入できるのは会社員や公務員のみ。

つまり、自営業や専業主婦などで一度も厚生年金に加入したことがない方は、「国民年金のみ」の受給となるのです。

では国民年金の受給額はいくらぐらいなのでしょうか。同資料から確認してみましょう。

2.1 国民年金の年金月額

全体平均月額:5万6252円

  • 男子平均月額:5万9040円
  • 女子平均月額:5万4112円

受給額ごとの人数もみることで、より詳しい実態を確認します。

2.2 国民年金の受給月額ごとの人数

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

平均は5万6252円です。またボリュームゾーンは6万円以上~7万円未満になっていますね。

国民年金には満額があるため、どれだけきっちり納めても満額以上の年金を受給することができません。

厚生年金の受給事情も厳しいものでしたが、国民年金加入者はさらに老後の備えが必要だと言えそうです。