数ある自動車ブランドの中でも、高価格で豪華な高級車は多くの人にとっては憧れの存在です。その中でも、ドイツのメルセデス・ベンツ、BMW、アウディは、セダンやハッチバック、クーペやSUVと豊富なラインナップを用意しているため、幅広い層に支持されています。世界的に人気のドイツ高級車ブランドですが、大きなライバルが日本のレクサスでしょう。

レクサス LS(出典:LEXUS)

レクサスはトヨタが設立した高級車ブランド。欧州や北米の高級車ブランドと比較すると、僅か30年あまりの歴史しかない新興高級車ブランドですが、北米を中心に人気の高級車ブランドとして知られています。

日本でも、レクサス車を街中で見る事がありますが、歴史やドイツ高級車ブランドと比較して、どのような所が違うのでしょうか。今回は、レクサスの歴史からドイツ系高級車ブランドとの違いなどを紹介します。

レクサスブランドの歴史

レクサスの歴史を紹介するには、レクサスが誕生する前の時代から解説する必要があります。

レクサス誕生前の1980年代前半の日本車は低価格で壊れにくい大衆車として世界中で人気でした。

しかし、1985年のプラザ合意で、日本円の価値が大きく上昇したため、販売価格を上げざるをえらず、日本車の特徴であった低価格という特徴が薄らぎました。プラザ合意による円高やアメリカ市場での高級車需要を狙うため、トヨタ・日産・ホンダは、北米で高級車ブランドを立ち上げ、高級車市場に進出しました。

トヨタは、1989年に北米市場で高級車ブランド「レクサス」を発表。

ドイツの高級車ブランドを参考に、ヨーロッパ車の高級感と日本車の品質と耐久性を両立した高級車ブランドというコンセプトで注目を集めます。

さらに、フラグシップモデルである「LS」は、静粛性や品質の高さで大きな評価を得て、一躍人気の高級車ブランドになりました。

その後、レクサスは、欧州や中近東、東南アジアに展開。日本市場に関しては、当初はレクサスブランドを展開せず、トヨタブランドで発売されていましたが、2005年に日本市場に参入。

かつてトヨタブランドで販売されていた車種は、順次レクサスブランドの取り扱いに変更されました。