年収1000万円世帯の中でも貯蓄事情はさまざま
日本で年収1000万円を達成する世帯は4.6%と、達成する難しさがわかりました。ただし世帯年収でみるとその割合は1割を超えるため、共働きであれば目標に掲げやすくなるようです。
上を見るとキリがないのが年収目標。しかし「世帯年収1000万円」の貯蓄事情を見ると、世帯によってばらつきがあることがわかりました。
一概に「年収があがるほどに貯蓄が増える」とは言えないものです。
お金を向き合うときはつい「収入」に目が行きがちですが、「収入アップ」「支出の削減」「資産運用」のバランスが重要になります。
特に年収があがるほどに、支出も増えている方は要注意です。余ったお金を貯蓄する「残し貯め」をしているうちは貯蓄もなかなか増えないでしょう。手取りから貯蓄に回す割合を決めてしまい、「先取り貯蓄」に切り替えるのがおすすめです。
「年収1000万円」を目標にする場合は、超えたあたりから税金の負担が増えたり各種公的補助の対象外になったりすることから、それまでより負担を感じることもあります。
収入と支出のバランスはしっかり保っておきたいですね。
また銀行に預けていてもお金が増えない時代となった今、「資産運用でお金に働いてもらう」という視野も大切になります。
「年収」だけにとらわれず、あらゆる角度から「お金」と向き合っていきたいですね。
参考資料
- 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」
太田 彩子