家計で1000万円の収入があると聞くと、憧れであり、裕福な家庭のイメージがありますよね。
しかし、世帯年収が1000万円以上あっても、貯蓄ができないという人が意外といるのです。なぜ収入が多くても貯蓄ができないのか。原因を明らかにしてみたいと思います。
まずは、世帯年収で1000万は全体のどのくらいの割合なのかを見ていきましょう。
世帯年収1000万は全体でどれくらいいる?
総務省統計局の「家計調査(2020年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表」(第8-2表 年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高)を参考にします。
世帯年収ごとの割合
- 200万円未満:1.2%
- 200~300万円未満:4.2%
- 300~400万円未満:8.0%
- 400~500万円未満:12.8%
- 500~600万円未満:13.9%
- 600~700万円未満:13.5%
- 700~800万円未満:11.9%
- 800~900万円未満:9.0%
- 900~1000万円未満:7.6%
- 1000~1250万円未満:10.3%
- 1250~1500万円未満:4.5%
- 1500万円以上:3.2%
平均:740万円
世帯年収1000万円以上の合計:10.3%+4.5%+3.2%=18%
世帯1000万円以上の家庭は全体のうち約2割いることが分かりました。共働き世帯が増えていることで所得が押し上げられていることが考えられます。女性の有業率で確認してみましょう。
世帯主の配偶者のうち女性の有業率
- 1000万円~1250万円未満:69.6%
- 1250万円~1500万円未満:75.7%
- 1500万円以上:68.5%
平均:(69.6 %+75.7 %+68.5 %)÷3=71.3%
世帯年収1000万円以上のうち約7割は女性も働いており、共働き世帯が多いことを表しています。
次は、世帯年収1000万円のうち貯蓄額が100万円未満の「高所得貧乏」といわれる世帯数について見ていきましょう。