年金請求書が届いたら何をする?

65歳までに一度も年金を受給していない場合、65歳の誕生日の3ヶ月前に、日本年金機構から「年金請求書」が郵送されてきます。

【実例】年金請求書

【出典】日本年金機構

では、この「年金請求書」が届いてからの流れを確認していきましょう。

1.年金加入記録に「漏れ」や「誤り」がないかを確認する

届いた年金請求書には、これまでの加入実績が記載されています。

昔に問題となった「消えた年金」が記憶に新しい方もいるかと思います。
今は制度も構築されしっかり管理されていますが、そもそも事業主が届け出を失念しているケースもあります。

特に加入期間が短かったところなどは入念にチェックし、誤りがないか確認しましょう。

2.本当に65歳から受給を開始するのかを最終決定する

年金は原則65歳からの受給ですが、それ以降に受給開始を遅らせることができます。

1ヵ月遅らせるごとに0.7%増額して受給できるので、仮に70歳まで繰り下げれば毎月の年金受給額は42%年金額が増えることになります。

年金の受給額が少なくて不安な方や、65歳以降も働く予定の方などは、繰下げ受給をするかどうかここで最終決定します。

繰り下げ受給することで、毎月貰える金額は増えますが、65歳からの5年間は年金がないので、それ以外の資産で生活していくことになります。

その点は要注意です。

3.書類提出時期に注意

記載内容に不備がなく、65歳に年金を受給することを決めた場合、申請書に必要事項を記入して提出します。

しかし、ここで一つ注意点があります。

実は年金請求書を提出できるのは、「受給開始年齢の誕生日の前日以降」と決められています。請求権が発生するのが誕生日の前日なので、それ以前に提出することができません。

せっかく書類が届いて早めに準備をしても、しばらくは手元に持っておかなければなりません。
ここに「うっかり請求忘れ」のリスクが潜んでいますので、しっかり覚えておきましょう。