将来の年金を増やそう
最後に、厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」よりひと月の受給額平均をみて老後生活が年金だけで送れるか、確認してみましょう。
国民年金〈全体〉平均年金月額:5万6252円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4112円
厚生年金〈全体〉平均年金月額:14万4366円
- 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
- 〈女性〉平均年金月額:10万3808円
国民年金しかもらえない自営業やフリーランスの場合は、年金だけで生活を送るのは難しいと言えるでしょう。また、厚生年金だとしてもとても充分とは言えない金額です。
では、ここからは貯蓄が充分にできなかった場合の現実的な解決策をご紹介したいと思います。
それは、ずばり「定年を先送りして年金アップを目指すこと」です。
体が健康な間はなるべく長く働くことで、厚生年金であれば年金受給額が増えます。
厚生年金は報酬比例のため、長く多く厚生年金保険料を収めるほど年金額が増える仕組みになっているからです。
また、年金受給年齢も一般的な65歳からではなく70歳まで繰り下げ受給すると、年金受給額が1ヵ月あたり0.7%増額するため、毎月の受給額は最大で42%増額します。
令和4年4月からは75歳までの繰り下げが可能となるため、毎月の受給額は最大で84%増額します。
国民年金しかもらえない場合は、特に長く働き続けることがポイントでしょう。また、少額の積立でも資産運用などでお金に働いてもらうのも選択肢のひとつかもしれません。
長く働くためにも、日頃から体を労って健康でいることが改めて大切だといえますね。