投資や消費者トラブルを総括的に学ぶ

さらに、改訂された高校の家庭科では収入や支出に関するものだけではなく「投資信託」にも及ぶことは特筆すべきことです。

「株の売買や投資は一部の大人がしていること」というイメージがありますが、生徒にとって全く馴染みのない世界を知ることはお金の知識を増やします。また、働いて得た収入の一部をタンス預金にするのではなく、「賢く運用する手もある」ということを早い段階で知っておくことは金融リテラシーを高めることに繋がります。

社会人になったら投資信託をして細く長く運用していくことも、若いとあまり意識しませんが、貯め時は意外と長くはないため若い頃から老後に備えることは大切です。

また、成年年齢が引き下がるため18歳をターゲットにした悪徳商法の多発も危惧されます。怪しい儲け話や勧誘では「短期間で相当儲かる」「絶対に失敗しない」とメリットばかりを語ることがほとんどです。

高校3年生でも18歳になれば大人と同じ扱いになり契約の責務も出てきます。マルチ商法といった様々なトラブルも授業で取り上げることで、契約時は慎重に検討することが大切と考えさせるきっかけになります。