実際に夫婦2人で受給されている年金はいくらが目安?

これら参考にして、実際に受給されている目安の年金額を計算してみましょう。

ちなみに国民年金の満額は2021年度で6万5075円です。「会社員の夫と専業主婦の妻」という夫婦を想定し、年金受給額を算出します。

なお、妻は40年間未納期間がなく、満額の国民年金が受給できるとします。

1.夫が平均通りの厚生年金を受給する場合

夫14万4366円+妻6万5075円=20万9441円

2.夫がボリュームゾーンである9万5000円の厚生年金を受給する場合

夫9万5000円+妻6万5075円=16万75円

3.夫が自営業の場合

夫6万5075円+妻6万5075円=13万150円

いかがでしょうか。

いずれにしても、モデル年金である約22万円よりも少ない年金額となりました。

もちろん平均以上の報酬を得ている方はこれ以上の年金を受給していますし、妻が働いていた場合も合計金額があがるでしょう。

一方で自営業夫婦は年金が少なく、また2017年7月までは年金加入の必要期間が25年と長く、受給資格がない人も存在しました。

一律で「約22万円ももらえる年金受給者がうらやましい」とは言い切れないことがわかります。

さらに総務省の「家計調査年報(家計収支編)2021年」によると、65歳以上無職世帯の支出額は26万247円です。

22万円の年金を受給していたとしても赤字ですね。

月々の支出は抑えられても、医療費や介護費用、家の修繕費用など突発的な支出は出てきます。

これらを月平均にすれば、22万円以上の支出になることは十分考えられるでしょう。