時間外労働に対する賃金請求の2つの方法

 ⑴ 労働基準監督署への相談

労働基準監督署は、使用者が労働基準法を遵守するよう監督し、使用者による労働基準法違反の疑いがある場合は、調査を実施。労働基準法違反が認められる場合は、使用者に対し労働基準法に従った対応をするよう是正勧告することが可能な行政機関となります。

そのため、時間外労働に対する賃金が支払われていないことが疑われる場合は、労働基準監督署への相談を検討すると良いでしょう。

 ⑵ 弁護士への相談

労働基準監督署は、時間外労働賃金の未払を是正するよう勧告はしてくれても、具体的な残業代請求までしてくれるわけではないので、使用者が適正な金額を支払うとは限りません。

是正勧告を受けた手前いくらかの金額は支払っても、十分な金額とは言えない場合があります。時間労働賃金は2年(令和2年4月1日以降は3年)の時効にかかってしまうこともあるため、時間外労働賃金の請求をしたいと考えている場合は、早急に弁護士に相談し、具体的な時間外労働賃金の請求を検討するのがいいでしょう。

池袋副都心法律事務所 関根 翔