これから迎えるライフイベントは?
人生の3大資金と言われるのが「住宅・教育・老後」ですが、先ほどの専業主婦世帯を元に考えてみましょう。住宅ローンは返済可能な金額でしたので、「教育」と「老後」について考えていきます。
教育資金はどのくらいかかるのでしょうか。文科省「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり」によると、私立大学・理系学部の4年間でかかる学費は約552万円です。
子どもが自宅外通学で一人暮らし費用や仕送り等が必要になると、さらに400万円が必要になります。
先ほどの平均貯蓄から教育資金を差し引くと、残りは500~1000万円ほどになりますね。この金額で「老後」への備えは大丈夫か、老後にかかる費用について考えていきます。
そもそも老後資金はいくら必要?
ここでは、2019年に話題になった「老後2000万円問題」を参考に老後資金について考えていきます。
老後2000万円問題の発端は金融庁発表のレポートで、「老後の生活費は年金収入だけでは2000万円不足する」と発表された事でした。
このモデルケースはいわゆる現役時代が専業主婦世帯で「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯」となっています。1ヶ月の実収入20万9189円、実支出26万3718円で月の赤字は約5万5000円。この赤字が老後30年続くと約2000万円が不足するという計算となります。
また、上記の試算には介護費用などは含まれておらず、あくまで生活費の赤字です。介護が必要になった場合や趣味を楽しみたい場合は追加の費用がかかります。
もらえる年金額は現役時代の勤務形態や収入によって変わりますので、自分がいくらもらえるかは、ねんきんネットなどで調べてみましょう。