40歳になると、これまでの健康保険料に加えて介護保険料が徴収されるようになります。40歳を目前にして、実際にどのくらいの負担増になるのか気になる人もいるのではないでしょうか。今回は、介護保険料はどのようにして決まるのか、そして介護保険の制度が生まれた背景についても解説します。

介護保険料の負担がなぜ発生するのか

介護保険制度は2000年4月に発足しました。それまでは、「介護は同居している家族が行うものである」という認識が強く、実際、配偶者や娘といった女性が行っている実態が多くみられていたのも事実です。

しかし、2000年を目前にし、高齢者の人数の増加や、核家族化、さらには共働き世帯が増加した背景を受け、介護については社会全体で支えなければならないという考え方にシフトしてきました。これが、介護保険制度が生まれた背景です。

そして、私たちは介護保険料を納めることで、介護が必要になった際には公的な介護保険サービスを利用できることになっています。公的な介護保険サービスには、自宅に住みながら利用できる「居宅サービス」や、施設に入所することで利用できるサービスなどの介護サービス以外にも、自立した生活ができるように支援する介護予防サービスなどがあります。