表面利回りだけで判断すると失敗の可能性も

あと、この例で一点気を付けておきたいことがあります。
A様の場合もB様の場合も、税金を支払う前までの手残りは同じになりますが、元金返済の金額は全く違います。

つまり、同じ1億円を借り入れたとしてもA様よりもB様の方が返済スピードが速いということです。

結果、10年後の借入の残債を見てみるとA様は8000万円ほどであるのに対し、B様は7200万円まで借入が減っています。これは、元利均等返済で借入利率が影響しているといえます。

借入の残債が減るスピードが早ければ早いほど、売却しやすく、売却による手残りも多くなる可能性が高いのです。

このように、表面利回りだけで物件を判断していくと大きな失敗をする可能性がありますので、どのような借入条件で購入できるのかにも注目してほしいと思います。

不動産投資専門 叶税理士法人/叶会計事務所 萱谷 有香