老後資金はどう準備する?

仮に先ほどの2000万円に加えて、家賃と介護費用を上乗せするとします。

家賃が6万円としても、家賃だけで2160万円。夫婦2人分の介護費用を1000万円と見込めば、合計で5160万円になってしまいます。

気の遠くなるような金額に感じますよね。

これらは退職金だけでまかなうことができないため、現役時代からコツコツ貯める必要があります。

まずは目標額を明確に

貯めるにはモチベーション維持が重要なので、月々にいくら積み立てるかシミュレーションし、短期的な目標に落とし込みましょう。

実際に必要となる資金は個々で異なります。また収入源である年金の目安額は、ねんきんネットで確認することもできます。

月にいくら貯める必要がわかれば、次のステップとして資金の準備方法を検討しましょう。

資金の準備方法を選ぶ

すでにリタイヤを迎えた65歳以上の方は、銀行に預けておくだけでお金が増えるという時代に貯蓄を進めてきました。

しかし現在は、低金利時代。預けるだけではお金を増やすことができません。

またインフレが進むことにより、貯めたお金の価値が下がるリスクもあります。

こうしたリスクを分散させるためにも、一定の割合を資産運用に回すという視点も必要となります。

もちろん資産運用には、銀行預金にない「元本割れ」というリスクがあります。

そのため資産を資産運用に全振りすることはおすすめできません。とれるリスクの範囲をしっかり見極めた上で、お金を守りながら育てることを考えましょう。

さらに介護保険について触れましたが、今は民間の介護保険も販売されています。

預貯金だけで数千万円を貯めるのは難しいため、こうした資産運用・保険なども取り入れながら、しっかり準備を進めておきたいですね。

まとめにかえて

65歳以上の貯蓄平均は2324万円、中央値は1555万円でした。

また4000万円以上を保有する割合が一番多く、17.3%も占めています。

65歳以上は完全にリタイヤしなくとも、収入減となる可能性がとても高いです。定年に向けて、少しずつ準備を始めていきたいですね。

参考資料

太田 彩子