世帯年収1000万円と聞くと、みなさんはどんなイメージがありますか?少し前の調査になりますが、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査」によると、日本の世帯所得の中央値は437万円です。世帯年収1000万円はいわゆるふつうの世帯の倍以上稼いでいることになります。

ここからも、世帯年収1000万円=お金持ちをイメージしますが、実際はかならずしもそうではないようです。今回は、世帯年収1000万円でも貯金ができない「高所得貧乏」について考えていきたいと思います。これから世帯年収1000万円を目指したいという方も「高所得貧乏」にならないよう、ありがちな3つの習慣についてもお伝えしていきます。

世帯年収1000万はどれくらいいるのか?

まずは世帯年収1000万円以上の世帯がどれくらいいるのかを、総務省統計局のデータからみていきましょう。

  • 年収1000万円以上1250円未満…7.3%(貯蓄額平均:2182万円)
  • 年収1250万円以上1500円未満…3.27%(貯蓄額平均:2720万円)
  • 年収1500万円以上      …3.27%(貯蓄額平均:4579万円)

二人以上の世帯で、年収1000万円以上の世帯は全体の約14%いることがわかりました。
それぞれの貯蓄額平均も年収が上がるにつれて上がっているように見えますね。

ここからは、年収1000万円~1200万円世帯に絞り、貯蓄額の分布をみていきます。ここからは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果」を参考にしていきます。

金融資産保有額(金融資産非保有者含む)

  • 平均値:2386万
  • 中央値:1500万

内訳

  • ~100万円未満:6%(金融資産非保有者含む)
  • 100~400万円未満:10.0%
  • 400~700万未満:11.0%    
  • 700~1000万未満:10.0%     
  • 1000~1500万未満:11.0%      
  • 1500~2000万未満:11.0%     
  • 2000~3000万未満:12.0%     
  • 3000万以上~  28.0%

金融資産を持っていない人も含め、貯蓄100万円未満の人は全体の6%います。金融資産が年収未満(1000万円未満)という方は全体の37%。年収は同じでも貯蓄には格差が生まれていることがわかりました。