早春に甘い香りのウメが咲き、3月になると桃の節句で親しまれる桃の花(ハナモモ)が咲き、やがてサクラのつぼみが膨らみ始めます。

だんだんと暖かくなってくる季節に、うすいピンクの愛らしい花が次々に咲く様子は春にふさわしい光景です。

今回は春に咲く代表的な花木である、ウメ、サクラ、桃の花(ハナモモ)の育て方や特徴を紹介します。

ウメ、サクラ、ハナモモの違い

サクラ、ウメ、ハナモモは、すべてバラ科に属する植物。バラ科には他にも、ヒペリカムやシモツケ、リンゴやイチゴなども含まれ多岐にわたります。

ウメ、サクラ、ハナモモは見た目がとてもよく似ていて、見分けるのが難しいかもしれません。しかし、よく観察すれば違いを見分けることができます。

花びらの形

まずは花びらに注目しましょう。サクラは花びらに切れ込みがあり、ウメとハナモモには切れ込みがありません。

切れ込みのあるサクラの花びら(zzz555zzz/Shutterstock.com)

ウメの花は蕾のときからまんまるで、花びらも丸い形をしています。ハナモモは丸いウメの花より楕円で、花弁の先端がやや尖っているようにみえます。

葉の出方

葉の出方にも違いがあります。ウメの葉は花が咲き終わってから出てきますが、ハナモモは葉と花が同時に出てきます。

ハナモモ(Yuangeng Zhang/Shutterstock.com)