貯蓄への対策は早いうちからがカギ

おひとりさまといっても背景はさまざまなため、貯蓄できるかは個人差があります。正社員でずっと働き続けてきた方もいれば、非正規雇用で働く方、シングルマザーでお子さんの教育費などがかかる方などもいるでしょう。

年代別の推移を見て分かる通り、年齢が上がるとともに中央値は下がっています。貯蓄については、対策が取れるうちから早めに増やしていく工夫をしたいところです。

1年前に比べて金融資産残高が増えた世帯の理由には、「定期的な収入が増加したから」「定期的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから」が挙げられました。貯蓄を増やすためには「収入を増やす・支出を減らす」のどちらか、もしくは両方が求められるでしょう。

コロナ禍で転職なども難しいですが、働き方や雇用形態を変えるための転職もその対策の一つです。ご家庭の状況により難しいこともありますが、長い目で見て、検討されても良いでしょう。

ほかにも節約や固定費の見直し、ポイ活などで家計の工夫をおこなうと、貯蓄ができる場合もあります。可能であれば自動積立定期預金などを使い、毎月自動で貯まっていく仕組み作りをするといいですね。

いずれも気づいた時に、早いうちから行うことが大切です。今回の調査を参考にして、今一度ご家庭のマネープランやキャリアについて考え直してみてはいかがでしょうか。

参考資料

宮野 茉莉子