株価は様々な要素を反映します。

企業業績は当然として、企業の事業戦略、さらには金融政策による資本市場における資金の動向、政府の経済政策などが影響します。

最近ではコロナ禍で人の動きが変わったように、企業活動を取り巻く環境の変化で、消費者やユーザーの動向や趣向が変わることで投資家の企業を見る目も変わります。

このように、株価の過去を振り返ることで様々なものが見えています。

今回は、国内リース大手のオリックス(8591)の株価を振り返りながら※、「何が」「なぜ」また「どのよう」に株価に影響をしたのかについて振り返っていきましょう。

それでは、早速新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大の広がりを振り返りながら、コロナ禍前後の株価の動きを見ていきましょう。

※カッコ内の数字は銘柄コード(ティッカー)

COVID-19の感染拡大とその影響について

皆さんのご記憶にあるように、2020年始ごろから、中国発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大が懸念されはじめました。

ここではNHKの報道を参考に何がどう起きたかを時系列にまとめていきます。

  • 2020年1月6日:NHK「中国 武漢で原因不明の肺炎 厚労省が注意喚起」
  • 2020年1月14日:NHK「WHO 新型コロナウイルスを確認」
  • 2020年1月21日:NHK「WHO「ヒトからヒトへの感染が見られる」」
  • 2020年1月23日:NHK「武漢 感染拡大防止のため「封鎖」」
  • 2020年2月3日:NHK「乗客の感染が確認されたクルーズ船 横浜港に入港」
  • 2020年2月11日:NHK「WHO 新型コロナウイルスを「COVIDー19」と名付ける」
  • 2020年2月13日:NHK「国内で初めて感染者死亡 神奈川県に住む80代女性」
  • 2020年3月24日:NHK「東京五輪・パラリンピック 1年程度延期に」
  • 2020年4月7日:NHK「7都府県に緊急事態宣言 「人の接触 最低7割極力8割削減を」」

時系列に新型コロナ感染症拡大の推移を追うと上記のような流れでした。

コロナ禍前後のオリックスの株価動向とは

では、コロナ禍発生直後のオリックスの株価はどうであったのでしょうか。

2019年12月終値:1811円
2020年1月終値:1858円
2020年2月終値:1742円
2020年3月終値:1300.5円
(・・・)
2020年7月終値:1136円
(・・・)
2022年1月終値:2355.5円
2022年2月直近:2391.0円(2月10日始値)

このように、コロナ認識後、株価は下落し、2020年7月には1136円にまで下落しますが、その後は反発し、現在は2300円台にまで回復しています。

オリックスの決算はどうであったのか

では、オリックスの決算はどうであったのでしょうか。最近の業績を見ていきましょう。

2022年2月7日に2022年3月期第3四半期の決算発表がされています。

以下、決算短信を中心に見ていきましょう。

売上高(営業収益)

対前年同期比(9か月累計)で+12%増。

会社は以下のようにコメントしています。

当第3四半期連結累計期間の営業収益は、サービス収入やオペレーティング・リース収益、商品および不動産売上高、有価証券売却・評価損益および受取配当金の増加により、前年同期の1,665,694百万円に比べて12%増の1,868,113百万円になりました。

営業利益

営業利益は対前年同期比で+46%増と、大幅増益。

当期純利益(同社株主に帰属する純利益)

当期純利益も営業利益同様に大幅伸長。対前年同期比+49%増。

経営成績まとめ

営業費用の増加が対前年同期比で+8%と、営業収益の伸びを下回ることとなり、利益は大きく伸びることとなりました。

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出所:オリックス「2022年3月期 第3四半期決算短信」

出所:オリックス「2022年3月期 第3四半期決算短信」

オリックスの財政状態はどうなったのか

営業活動の結果、同車の財政状況はどうなったのでしょうか。

以下、決算短信を中心に見ていきましょう。

純資産及び株主資本

純資産は2021年3月期末の3兆1031億円から同決算では3兆2447億円にまで拡大。

また、株主資本も3兆284億円から3兆1479億円に増加。

株主資本比率

株主資本比率はほぼ変わらずの22.3%。

財政状況まとめ

総資産を拡大させながら、株主資本比率を維持するしっかりと管理されたバランスシートといえます。

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出所:オリックス「2022年3月期 第3四半期決算短信」

出所:オリックス「2022年3月期 第3四半期決算短信」

 

オリックスの10年の株価動向

では、ここからは過去10年の株価動向について振り返ってみましょう。

2012年6月には600から700円を挟んだ展開をしていましたが、その後のアベノミクス相場で株価は大きく上昇。

2014年からは1800円を挟んだ展開。

大きく言えば、下値は1200円、一時的に2200円を付ける場面もありましたが、上値はざっくり2000円台のレンジ内の展開。

コロナ発生で一時的に下落するも、1100円台を付けたのちは、右肩上がりで上昇トレンドに。

まとめにかえて、株価が反転したワケ

では、最後に、なぜ株価がコロナ後に反転していったのかについて見ていきましょう。

一言でいえば、当期純利益は2021年3月期の第2四半期を底に増加傾向となっていました。

2021年3月期Q2に438億円だったものが、22年3月期Q2には815億円にまで回復しています。

もっとも、その水準もコロナ前の2020年3月期Q2の899億円には及んでいません。

今後の同社のキャピタルリサイクリング(資産の入れ替え)に期待が高まっているのかもしれません。

「1兆円のパイプライン」として、環境エネルギー、PE投資、大阪MICE-IRなどを同社は掲げていますが、今後の展開に注目です。

参考資料

LIMO編集部株式投資班