②アッパースイングへの変更
打球に角度を付けやすいアッパースイングを採り入れ、フライ系の打球が打ちやすくなりました。ボールのラインに下からバットを入れることでバックスピンが掛かり、打球は失速することなくフェンスを越えていきます。
バレル率は12.2%とリーグトップの指標を記録し、メジャー屈指の長距離打者としての地位を確立。
本来、アッパースイングは高めのスピードボールへの対応に課題を抱えるスイングです。下から振り上げる形となるためボールの威力に負け、詰まった内野フライや空振りが多くなります。
しかし、大谷選手は昨年オフに背中・お尻・太ももを鍛えるデッドリフトを数多くこなして下半身を鍛え上げ、スイングスピードとパワーの両立を図りました。
結果として、球種・コース・高さを問わずにホームランにできる大谷選手独自のアッパースイングが完成します。
今シーズンの焦点は甘い球をいかに逃さず、ホームランにできるかです。昨年の大活躍で相手ピッチャーも警戒心を強めており、ゴロになりやすい外角低めにシンカー・チェンジアップ・スライダーを集めてきます。
厳しいコースは我慢して見送り、真ん中付近にストライクを取りに来たフォーシームを捉えられるかがカギになります。そして、エンゼルスの指揮を執るマドン監督の大谷選手に対するコンディションケアも重要です。
後半戦は疲労の蓄積でスイングが鈍り、ゴロの割合が増えました。スイングスピードを保つためにも適度な休息により、体力消耗を防ぐことが必要となるでしょう。