「世帯収入」で1000万円以上の割合とは

個人で年収1000万円以上の割合は4.6%でした。次は世帯年収で見てみましょう。

少し前の調査になりますが※、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」から確認していきます。

※2020年の調査は新型コロナウイルスの影響で中止となっています。

出典:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」

 世帯収入で1000万円以上を達成できているのは、12.1%という結果になりました。つまり、およそ1割の世帯が年収1000万円を超えているということです。

ここ数年で共働き世代も増えたので、世帯合算であれば1000万円を狙える家庭も多くなると言えますね。

「年収1000万円以上」東京の子育て世代に限定すると何割か

年収1000万円に対する印象は、居住地やライフステージ、子どもの有無などでも異なります。最も年間収入の平均が高いところは、東京都区部の957万円です。(総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)詳細結果表(2020年(令和2年))表番号 8-1」より)

そこで、東京で子育てをしている世帯での「年収1000万円」の割合も眺めてみたいと思います。「平成29年度 東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』」を参考に、詳しくみていきましょう。

世帯収入の状況

出典:平成29年度 東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』

一番多いのは「600~800万円未満」の20.2%。そして1000万円以上の割合は、21.2%です。

全国でみると年収1000万円以上の世帯は12.1%だったので、東京の子育て世代ではその2倍弱であることがわかります。

そもそもの根拠となる調査は「国民生活基礎調査の概況」と「東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』」で異なるため、若干の齟齬はあると推測されます。

しかし、「年収1000万円」に対する印象が地方都市と東京では違う問題について、このあたりが関係するといえるでしょう。

逆に考えると、東京で子育てをしようと考えると、年収1000万円であっても決して裕福な暮らしができるとは言えないのかもしれません。