『暗殺教室』by松井優征
『週刊少年ジャンプ』で2012年から2016年まで連載されていた学園漫画。アニメが制作されたほか、Hey! Say! JUMPの山田涼介主演で実写映画化もされました。
ある日突然、「殺せんせー」がやってきた
物語は、名門私立中学校・椚ヶ丘中学校に謎の生命体と防衛省の役人がやってきたことから動き始めます。
話によれば、その生命体は月を7割壊し、自分を殺せる者がいなければやがては地球を破壊するとも宣言しているとのこと。しかもなぜか、椚ヶ丘中学校3年E組の担任を務めたいと希望しているというのです。
こうしてE組の生徒たちは学園生活を送ると同時に、「殺せんせー」と名付けられたその生命体の暗殺達成を目指すことに……?!
『暗殺教室』ココが見どころ
タコのような謎の生命体・殺せんせーを暗殺するというミッションを与えられた生徒たち……そんなぶっ飛んだ設定が目立つものの、実は本作は超王道の学園モノ。
E組の生徒たちはもともと、「落ちこぼれクラス」として周りからバカにされていました。しかし、意外にも教師として優秀な殺せんせーとの日々を過ごすうち、自分の強みを見つけそれを磨いていけるようになります。
コミカルとシリアスのバランスが絶妙なのも魅力のひとつ。生徒たちがどんどん自信を得て強くなっていく姿のまぶしさを感じながら読んでください。
『ブルーピリオド』by山口つばさ
「マンガ大賞2020」をはじめとした各賞を受賞した話題作です。『月刊アフタヌーン』で2017年から連載されていて、2021年にはアニメ化もされました。2022年3月には舞台化の予定も。
空虚な心を、一枚の絵が変えた
矢口八虎(やぐち・やとら)は見た目のチャラさに反し、成績優秀で誰とでも仲良くできる愛されキャラ。しかし、何をやってもイマイチ手ごたえを感じられず、どこか虚しい日常を送っていました。
そんな中、ひとりの先輩が描いた絵に惹かれた彼は、それまでサボっていた美術の時間に1枚の絵を完成させます。やがて美術の魅力にとりつかれ、美大に進みたいと思うようにまでなった八虎ですが……。
『ブルーピリオド』ココが見どころ
主人公の八虎がほぼゼロの状態から絵を学び、着実な努力を積み重ねてめきめきと実力をつけていく姿には、感動と同時に尊敬の念も呼び起こされます。何かに打ち込む楽しさと同時に苦しさもしっかりと描かれていて、そういった点でもリアリティのある作品です。
芸術家志望だらけというだけあって、個性豊かなキャラクターも数多く登場します。絵のスタイルや美術に対する姿勢もそれぞれまったくちがっているのが面白いところです。
自分が何のために頑張っているのかわからなくなったとき、何かひとつの目標に向かって必死になる気持ちを思い出したくなったときは、ぜひ読んでみてください。