『銀の匙』by荒川弘

『週刊少年サンデー』で連載されていた完結済の作品で、コミックスは全15巻発売されています。
作者は『鋼の錬金術師』で知られる荒川弘。「マンガ大賞2012」の大賞などを受賞した人気作品。アニメ化や実写映画化もされました。

THE・酪農青春物語

八軒勇吾は高校受験に失敗し、「寮があるから」という理由で大蝦夷農業高校(エゾノー)に入学します。そんな彼に対し、周りの仲間たちは皆それぞれの夢や目標のために進学してきていました。

はじめはそんな周りと自分を比べ、ひそかに劣等感を抱いていた八軒。しかし、学校で農業や酪農の経験を積むうち、人間としてひとまわりもふたまわりも成長していきます。

『銀の匙』ココが見どころ

本作の見どころといえばなんといっても、八軒が周りとの出会いを通じて成長していく姿。特に目的もなく高校に入った彼が、どう生きるかしっかりと考えていくところを見ていると、自分も頑張ろうという気持ちにさせられます。

やはり明確な目標がないと、努力しようという意欲はなかなか湧かないものです。本作を読むことは、自分の将来や人生をじっくりと見つめ直すいい機会になるかもしれません。

『はじめアルゴリズム』by三原和人

『週刊モーニング』で連載されていた作品で、全10巻で完結しています。「数学」という一見堅苦しいテーマを取り上げていますが、コミカルな描写が特徴的で読みやすいです。

母校の小学校を訪れた老数学者を待っていたのは……。

年老いた数学者・内田豊は、講演のため故郷の島を訪れた際、ふと母校に足を運びます。今は廃校になってしまったその中学の壁には、彼がかつて書いた未完成の数式がまだ残っていました。

しかし懐かしい気持ちでいたのもつかの間、豊は自分の数式が誰かの手で解かれていることに気づきます。

そんな中、どこからか聞こえた声に誘われて外に出た豊は、天才小学生・関口ハジメと出会い……。

『はじめアルゴリズム』ココが見どころ

天才数学少年・ハジメが見ている世界は、とても美しくて神秘的。

「数学=難解」というイメージしかない人も多いでしょう。本作はそんな数学の魅力を「これでもか」と言わんばかりに伝えてきます。

たとえ式の意味はわからなくても、その美しさはなんとなく理解できるはず。

数学に魅せられた登場人物たちの表情を見ていると、何かを学ぶのはとても楽しいことなのだと気づかされます。

漫画からパワーをもらって、大学受験を乗り切ろう!

今回は、リアルな受験事情が描かれた作品や、美大受験モノなど、幅広い作品を5つ紹介してきました。

頑張れば頑張るほど、うまくいかないときはしんどくなってしまうもの。そんなときはうっかり煮詰まってしまわないよう、漫画でも読んで息抜きしてみてください。

参考資料

 

LIMO編集部