「雪だるま式」で老後資金の寿命を延ばすには

先述したとおり、70代世帯の資産の中央値は1000万円であることがわかりました。

70代ともなればすでにいくらか資産の取り崩しは始まっていると考えられますが、仮に1000万円を貯めるには毎月いくらの貯金が必要でしょうか。

23歳~65歳の42年間働いたとした場合、毎月約2万円の銀行貯金を続ければ1000万円の資産を作ることができます。

では、この42年かけて蓄えた1000万円は何年の資産寿命があるでしょうか。

年100万円(月8.3万円)ずつ取り崩せば10年、年50万円(月4.15万円)の場合20年で底をつきてしまうことになります。

人間の寿命にあわせて、もっと大きなお金に育てるポイントは「複利」です。

資産運用の世界で基本のキと言われる「複利」は利息に対してもさらに利息がつき、年数が経つほど雪だるま式に資産が大きくなる仕組みです。

老後までに3000万円超の資産をつくることができれば、年100万円ずつ取り崩しても30年資産が持つ計算になりますから、積極的に活用していきたいですね。