「厚生年金vs国民年金」こんなに差がある！みんなの受給額はいくら

厚生年金「ひと月の受給額」平均と分布

次に2階部分である「厚生年金」から、受給額の平均と分布を確認してみましょう。

全体平均月額：14万4366円

平均額は14万円台ですが、男性は16万円台、女性が10万円台と約6万円の差があります。

分布図を見ると、男女による違いがより分かります。男性のボリュームゾーンは15～20万円未満、女性は5～10万円未満です。

厚生年金は加入月数や収入に応じて将来の受給額も異なります。女性の場合は賃金が低い傾向にあること、また育児や介護で離職される方も多いことが男女差につながっていると考えられます。

ちなみに厚生労働省によれば、令和4年度の厚生年金（夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額）は21万9593円（▲903円）。

上記は平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43.9万円）で、40年間就業した場合に受け取り始める年金であり、「老齢厚生年金+2人分の老齢基礎年金（満額）」で計算されています。

つまり「会社員の夫と専業主婦の妻」であり、現代では少ない組み合わせですが約22万円になります。「モデル夫婦」とも言われますが、国民年金に比べると受給額は高いですね。

ただ、「厚生年金だから安心」とも言えません。夫婦共働きの時代とはいえ、ワンオペ育児のご家庭も多く、一時的に専業主婦や扶養内で働く期間が長いご家庭も多いでしょう。

働き方も多様化しており、男女ともに起業したり、フリーランスで働いたりする方もいます。そういった背景を考えると、個人差が大きいため「わが家の場合はいくら貰えるか」をまずはねんきんネットなどで確認しましょう。