おひとりさま老後、どう備える?
おひとりさまのお財布事情をながめて、不安に感じた方もいるでしょう。誰しもひとりになる可能性はありますし、ひとりの生活だからこその楽しみもあります。ただ、生活の基盤となるお金については早いうちから備えておきたいですね。
おひとりさまの老後の1カ月の収支を確認しましたが、特に収入部分は年金によるところが大きいです。また、支出を大きく左右するのは住まい、つまり家賃でしょう。
この2点については早いうちから対策を考えておきたいところ。特に年金額が少ないと考えられる、自営業やフリーランス、専業主婦などの国民年金のみの方や、厚生年金でも育児や介護で離職や働き方をセーブした時期がある方などは、私的年金を準備する必要があります。
私的年金は個人年金保険やiDeCoなどで準備できます。年金を自分で作るのは情報収集や知識が必要ですが、一方で自分で準備しているという安心感もあるでしょう。
賃貸物件に住む方は、その分の貯蓄も必要でしょう。老後ひとりで生活していくのにはどのような場所が良いのか、体力が衰えたり病気になったりしたときのことも考えて、じっくり考えましょう。自動車を保有するのにもお金はかかるので、何歳まで保有するのか、老後の交通手段はどうするかについても考えたいですね。
自分で決められるからこそ、情報収集と行動を
自分次第で選択が、そして将来が決まるのは楽しみもあり、また不安もあるでしょう。不安を減らしていくのは情報収集と自発的な行動になります。今回は平均的な数値をご紹介しましたが、ご自身に合わせて考え、できることを一つずつはじめてみてはいかがででしょうか。
参考資料
- キッコーマン「デルモンテ トマト調味料・飲料等の価格改定について」(2022年01月27日公表)
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「健康寿命の令和元年値について」
- 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金Q&A (年金からの介護保険料などの徴収)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」
宮野 茉莉子