家庭より、仕事を優先したい理由は?

仕事を続けるか、それともパートに転換するか、専業主婦になるかーこのような悩みを抱えるのは出産前だけではありません。2人目を妊娠したり、「小1の壁」といわれるように子どもが小学生になるタイミングなどで迷われたりする方も多いでしょう。

夫婦で協力しながら仕事を続けられればよいですが、男性が多忙なご家庭も多い現代。実家も遠方となると、育児を手伝ってもらったり、病気の時に頼ったりする方がいないため女性が仕事をセーブすることが多いのが現状です。

家庭と仕事のどちらを選ぶか、どれだけ比重をかけるかはご家庭により異なります。まずは同調査より、家庭よりも仕事を優先したい方の理由をみてみましょう。

出典:株式会社ネクストレベル運営のマッチングアプリ大学(https://jsbs2012.jp/)調べ(2022年1月21日公表)

結婚経験者で最も多いのは「結婚式や結婚生活にお金が必要だ」で44.8%でした。金銭的な問題が1番大きな結果となりましたね。

次に「社会情勢」(37.9%)「ステップアップしたいと思った」(24.1%)「職場で責任ある立場になった」(24.1%)「離職してキャリアの大事さがわかった」(20.7%)と続きます。

具体的な声も確認しましょう。

  • 定年制の変更などにより、いつまで働けるか分からないこと。また、老後の年金や子どもの習い事・教育費などが足りるか不安で、資金が必要だと痛感するから。(31歳・埼玉)
  • 旦那の収入が安定しないため、働く時間を増やすしか無かった。(36歳・福岡)
  • 仕事を辞めると自分の存在意義が分からなくなってしまい、外で働きたいと思うようになった。(40歳・大阪)

子どもの習い事や塾、大学費用など、教育費の負担は大きいもの。特に大学費用が大きいため、学資保険などで早いうちから備える方もいるでしょう。

日本政策金融公庫の「令和2年度『教育費負担の実態調査結果』」(2020年10月30日公表)によると、大学4年間の入学・在学費用は以下の通りです。

大学4年間の入学・在学費用

  • 国公立大学:537万円
  • 私立大学(文系):703.5万円
  • 私立大学(理系):863万円

※入学費用とは、受験費用、学校納付金、入学しなかった学校への納付金
※在学費用とは、学校教育費(授業料や通学費、施設設備費などのその他の学校教育費)と家庭教育費(学習塾・家庭教師の月謝や参考書・問題集の購入費などの補助教育費や、おけいこごとにかかる費用)

子ども1人の大学費用で上記の通りですから、きょうだいがいると2倍、3倍に増えますね。今の生活や先を見据えて働き続けようと考える方もいるでしょう。

一方で、キャリアの大切さを実感したり、ステップアップしたいと考えたりというように、仕事に対して前向きな意見も見られました。仕事が好きだから続けたいと考える女性もおり、それもまた一つの選択です。