老後資金の準備方法
60代のうち、貯蓄が2000万円に達しているのは42.8%でした。一方で、老後の資金は2000万円では足りない世帯も多いでしょう。今の貯蓄額と向き合い、ライフプランをしっかり練ることが大切です。
「退職金があるから」と楽観視する方もいますが、年金と同じく退職金も同じ水準が続くとは限りません。「備えあれば憂い無し」と言われるとおり、自分でできる限り準備をしておきたいですね。
貯蓄の方法は、預貯金だけではありません。銀行を使った貯蓄の方法は、今後ますます変わっていくでしょう。もちろん預貯金には、「元本が保証されている、困ったときにすぐ引き出せる」という強みがあります。貯蓄のうち何割かは、預貯金にて備えておくと安心ですね。
一方で、預貯金には「インフレのリスクがある、つい使ってしまう」というデメリットも存在します。これらを補うためには、資産運用や保険などで「手を付けないお金」にしてしまう仕組みづくりも有効です。金融商品や運用成果によっては、元本を増やすことも見込めるでしょう。
反対に、このような金融商品には「元本割れ」というリスクもあります。これらは正しく理解し、さらに分散させることで、デメリットを補うことが可能となります。
預貯金・保険・資産運用の割合は、世帯の状況やライフステージによって異なるでしょう。まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- ゆうちょ銀行「ゆうちょ料金新設・改定のお知らせ」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」第8-5表、8-30表
- 金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」
太田 彩子