老後にはいくらお金が必要?
ここで疑問になるのが、老後にはいくらお金が必要になるのかということです。
一時期「老後2000万円問題」が話題になりましたが、この2000万円の根拠は「収入-支出の赤字額が老後30年続いた」と仮定したときの試算結果です。
さらに「モデル年金を受給する夫婦ふたり世帯」で試算しているため、すべての人にあてはまるわけではありません。実際、当時は「2000万円なんかでは足りない」「2000万円も必要じゃない」という相反する声があがりました。
老後を考えるときは、自分の年金目安額と予想支出額で計算する必要があります。収入はねんきんネットなどで確認しましょう。支出は平均値を軸に、自分の場合で考えるといいかもしれません。
参考までに、70代以降無職世帯の消費支出をご紹介します。
- 70~74歳:24万2579円
- 75~79歳:22万4855円
- 80~84歳:20万6655円
- 85歳~:19万4102円
(参考:総務省「家計調査報告(家計収支編―二人以上の世帯―2020年)」より)
こちらの調査では住居費が1万円台になっているので、賃貸住まいの方は家賃を上乗せするといいでしょう。また介護を受けることになった場合、自宅介護か施設入居かで費用もかわります。理想の暮らしを考えながら、自分の場合の必要額を算出してみましょう。