健康寿命も資産寿命も延ばす

70歳以上の貯蓄平均は1786万円、中央値は1000万円であることがわかりました。今の70代は元気な方も多く、うまく資産を守っている方が多いようです。一方で、貯蓄ゼロの人は18.6%。このことからも、早いうちから計画的に貯蓄することが必要だといえるでしょう。

また今の70代は年金でやりくりできる方が多いですが、今後年金受給額は減る可能性が高いです。老後資金として、貯蓄の重要性がますます増えてくるということです。

老後の資産を考えるとき、まずは貯蓄を減らすことがないよう、健康に気をつける必要があります。老後だけでなく、働き盛りの時期も「病気やケガでの医療費、さらには収入減」に気をつけましょう。すべて預貯金で備えるのではなく、保険なども活用してうまくリスクヘッジするのが大切です。

同時に、「資産寿命」も意識してみましょう。単に貯めるだけではなく、複利効果をねらってお金に働いてもらえば、資産が減るまでの期間を延ばせるかもしれません。

「雪だるま式」を想像するとわかりやすいですが、利息にも利息がつくイメージです。コツコツと資産運用を続けていけば、この複利効果でお金を増やすことが可能になります。

ただし、資産運用は「絶対に利益がでる」ものではありません。むしろマイナスになるリスクすらあります。こうしたリスクをしっかり回避するためには、正確な情報を手に入れることが必要不可欠です。

マネーリテラシーを向上させるためにも、様々な情報を正しく仕入れましょう。早めに資産運用のコツがつかめれば、「現役時代には積極的な運用で資産を増やし、退職後は低リスクの運用で資産寿命を延ばす」ということも可能に。

もちろん資産運用の他にも、老後資金の準備方法はたくさんあります。メリットデメリットをきちんとつかんで、ぜひ自分に合う方法をみつけて見つけてくださいね。

参考資料

太田 彩子