皆さんは老後、いくらお金が必要かを考えたことはあるりしますでしょうか。
「老後2000万円問題」が世間で注目を集めるなど、近年老後の資金に対する意識は高まりつつあります。
今回は老後の重要な収入源となる国民年金と厚生年金について、基本的な仕組みを解説したうえで、「みんなどのくらいもらっているか」をご紹介します。
公的年金をおさらい
まずは、年金の基礎知識をおさらいします。
日本の年金制度は下の図のような仕組みとなっていることから、「2階建て構造」と呼ばれています。
1階にあたる国民年金(基礎年金)は、日本在住の20歳から60歳未満の全ての人が加入するものです。年金保険料は定額制で、対象期間となる40年間ですべての保険料を支払えば満額を受け取ることができます。
ただし、納付期間が足りなければ、その分受給額は減ってしまいます。
一方、2階にあたる厚生年金は、公務員や会社員などが国民年金に上乗せする形で加入します。厚生年金保険の適用を受けている事業者に雇用されることが加入の条件です。対象年齢は原則70歳までで、下限はありません。
受給額は、加入期間や、報酬額に応じて決まる納付額によって左右します。
以上のことから、厚生年金については会社に就職しないことで「加入しない」という選択肢をとることもできます。
しかし、加入すれば上乗せとして加算されるため、国民年金のみの人よりも、年金を多く受給できるということになります。