新しい年を迎え、「今年こそは!」と目標を掲げることも多いと思います。「貯蓄額を増やしたい」などお金周りの目標は、1月を始期とすると明確になり、モチベーションを保ちやすくなりますよ。

マネープランを考えるとき、大事なのは長い目で考えること。今は先のことと思っていても、遠い未来から逆算することが近道になることもあります。

そこで今回は、いずれ私たちが受給することになる「年金受給額」にフォーカスを当ててみます。最新データをもとに、その平均額を探ってみましょう。

年金制度ってどんなしくみ?

まずは簡単に、日本の年金制度をおさらいしましょう。2階建てをイメージするとわかりやすいです。

1階部分は「国民年金」・2階部分は「厚生年金」

現役時代の年金加入状況により、老後に受け取る年金が変わります

1階部分は、日本に住む20歳から60歳までのすべての人が加入する国民年金(老齢基礎年金)。そして2階部分は、会社員や公務員が上乗せして加入する厚生年金です。

年金保険料を納めることで、将来下記の年金を受け取ることができます。

  • 自営業や専業主婦(主夫)など…国民年金のみ
  • 会社員や公務員など…国民年金と厚生年金

国民年金の保険料は一律で、2021年度は月額1万6610円。こちらを40年間全納すれば、満額(※1)が受給できる仕組みです。

※1 国民年金の満額:6万5075円(2021年度・月額)

一方で厚生年金は、現役時代の年収に応じて保険料が決まります。納めた保険料と加入期間によって受給額が変わるため、人によって差が出やすいのが特徴です。

国民年金、受給額のようす

それでは、実際に受給している方の平均年金月額を国民年金から見ていきましょう。参考にするのは厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(最新データ)です。

国民年金の受給額【平均】

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

男女でほとんど差が見られません。次に受給額ごとの分布も見ていきます。

国民年金の受給額【分布】

厚労省の最新データより

平均月額は男女ともに5万円台

男性女性ともに、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満です。満額が6万5075円だったので、目安はこのあたりになりそうですね。