老後の資産は「安全性と成長性」の使い分けを
プレ年金世代の50代で2000万円超えを達成しているのは27.9%という状況をながめてきました。
「老後2000万円問題」では、高齢夫婦無職世帯「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯」で、年金収入と支出から月の不足額が約5.5万円、老後30年間で2000万円不足するという試算でした。
この試算も、持ち家であることが想定されていたり、介護費用が含まれていなかったり、というようないくつかの盲点があります。老後資産2000万円あれば大丈夫とは言い切れませんね。
プレ年金世代は老後までの期間が10~15年となりますが、老後も運用を続けていくことで20年以上まで運用期間を伸ばすことができます。
つみたてNISAが「長期・積立・分散投資」をうたっているように、長期で運用を続けていくことが運用リスクを軽減できるポイントになっています。
また、つみたてNISAの投資対象になっている投資信託は「株や債券」などを組み合わせた金融商品ですので、自然と分散投資ができるようになっています。選ぶ投資信託によって、リスクやリターンも様々ですので、目標額や許容できるリスクに合わせて選んでいきましょう。
つみたてNISAの非課税期間は20年間ありますので、プレ年金世代ですと70代まで運用できることになります。どんな制度かもっと知りたいという方は、年の瀬の時間をうまく利用して、情報収集してみるのもいいかもしれませんね。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)
- 金融庁「つみたてNISAの概要」
- 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」
グイン 安季子