「おひとり様」という言葉が浸透した昨今。筆者も先日ひとり焼肉専門店デビューを果たしたところです。
自由気ままに過ごせる一方「老後のことを考えると少し不安・・・・・・」という方もいらっしゃるかもしれません(※編集部注)。
内閣府「令和3年版 少子化社会対策白書」によると、50歳時点の未婚割合は男性が26.7%、女性が17.5%となっています(2020年)。
老後の暮らしの軸となるのは「年金」ですね。未婚率が進むいま「自分ひとりでいくらの年金がもらえるか」は気になるところです。
そこで今回は「厚生年金をひとりで月額15万円以上もらえている人の割合」について見ていきます。
【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法
「年金のしくみ」をおさらい
まずは、会社員や公務員が加入する厚生年金のしくみについておさらいしておきましょう。
日本の公的年金は2階建てになっています。
「年金のしくみ」キホンをおさらい!1/3
現役世代の働き方などにより、老後に受け取る年金は変わります。
1階部分の国民年金(基礎年金)は、日本国内に住む20歳から60歳未満のすべての人が対象です。原則20歳~60歳までの40年間、保険料かかさず納付した人は満額の年78万900円の年金が受け取れます。
学生時代などに保険料の払込を免除したなど納付期間が足りない場合、その割合に応じて将来受け取る年金額が減額される仕組みになっています。
今回のテーマである厚生年金は「2階部分」と呼ばれ、国民年金に上乗せして支給されます。
厚生年金に加入して働いていたときの勤務年数・勤務期間中の報酬月額により上乗せされる金額が変わるため、国民年金にくらべて、将来の年金受給額は個人差が大きくなる傾向にあります。
厚生年金「ひとりで月15万円以上」の人は何%?
ここからは、本題の年金受給額について検証してみましょう。
令和元年度の厚生年金の受給月額の全体平均は14万4268円となっています。ところが、この「平均値」には、一部の高い数値が全体の水準を引き上げてしまう”落とし穴”があります。
今回は厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」から、平均受給額とあわせて受給額ゾーンごとの分布割合もみていきましょう。
ひとりで平均受給額を上回る15万円を受け取れるひとは一体どのくらいいるのでしょうか。
※厚生年金保険(第1号)の年金月額は、基礎年金(国民年金)部分を含んでいます。
【男女計】厚生年金の受給額分布2/3
【男女計】厚生年金保険(第1号)
平均年金月額:14万4268円
男女合計でみると、月額15万円以上の厚生年金を受け取れているのは約46%となっています。
半数近い人が月額15万円以上受け取れているようにみえますが、男女別ではどのような違いがあるのでしょうか。
【男女別】厚生年金「ひとりで月15万円以上」の人は何%?
ここからは男女別に、厚生年金を月15万円以上受け取る人の割合を見ていきます。
【男女別】厚生年金の受給額事情3/3
「ひと月15万円超」の人は何%?
【男子】厚生年金保険(第1号)
平均年金月額:16万4770円
男性では、厚生年金を月額15万円以上受け取れている人の割合は約65%と半数以上の方が該当しています。
【女子】厚生年金保険(第1号)
平均年金月額:10万3159円
一方女性の場合、月額15万円以上の厚生年金を受け取れている人は約9%と1割にも満たない結果となりました。
いま年金を受給している世代に比べると働く女性が増えていますから受給額のボリュームゾーンは上昇することは期待できるでしょう。
とはいえ、出産・育児などで働き方を変えるのは女性である可能性がまだまだ高いため、年金だけに頼らず老後に向けた資金準備をしておくほうがよさそうです。
「預貯金だけでは、お金は全然増えない・・・」資産運用はした方がいい?
仮に、毎月25万円の生活費がかかる方が、年金を10万円しか受け取れない場合、毎月15万円の赤字がでてしまいます。
老後の期間を65~90歳程度と考えると15万円×12カ月×25年で4500万円の貯蓄を作っておく必要があるという計算になります。
社会人生活にもある程度慣れた25歳から、年金生活がスタートする65歳までの40年。この期間、銀行貯金だけで4500万円を貯めるには毎月9万円を貯金に回す必要があります。
「毎月9万円も貯金に回したら、趣味や旅行に使うお金がなくなってしまう」という方も多いのではないでしょうか。
そんな時、老後までコツコツと年数をかけて資産運用をすることで少額からでも資産を大きく育てることが期待できます。
特に、老後まで30年程度の期間がとれる20~30代の方は「資産運用のゴールデンエイジ」です。
資産運用には元本保証はありません。しかし、「長期・積立・分散」を意識すると、リスクを抑えながら運用していくことができます。
老後のお金の対策は「できることから」始めましょう
「老後の生活費」はどの程度になるかイメージしにくい方も多いかもしれません。
単純に考えると、いまの生活水準をキープしたいと思えばいまと同じだけの生活費がかかりますね。
年金をもらう年齢になってから、「思っていたよりも少ない」となるとセカンドライフを楽しむことも難しくなってしまうでしょう。
ねんきん定期便やねんきんネットなどで、将来受給できる年金額のおおよその目安が分かります。「年金だけでは足りない!」という場合、早め早めの対策が吉です。
- いままでは余ったら貯金をしていたけど、毎月の先取り貯金の習慣をつける
- 毎月の収支を把握して、携帯電話料金などの固定費を減らす
- ある程度の貯金が貯まったら、資産運用を始める
など、できることから始めてみましょう。
参考資料
尾崎 絵実
