12月は多くの方にとってボーナスの支給月。明細を見ると社会保険料が引かれていることに気づくと思います。このうちのひとつが、厚生年金保険料ですね。
厚生年金保険料は収入額によって決まります。これが年金加入期間とともに、将来受け取る年金額に響きます。
今回は、この厚生年金の保険料と受給額の平均を深掘りしていきます(※編集部注)。老後の資金についても考えていきましょう。
【※参考記事】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合は?
給与から引かれる「厚生年金の保険料」どう決まる?みんなの平均は?
日本年金機構「厚生年金保険の保険料」を参考に、厚生年金保険料のしくみを見てみましょう。
厚生年金の保険料は、毎月の給与・賞与に以下の保険料率をかけて計算され、事業主と被保険者で折半します。
①一般の被保険者・・・標準報酬月額に「一般の保険料率(18.3%で固定)」
②厚生年金基金に加入する一般の被保険者・・・「一般の保険料率(18.3%で固定)」から「免除保険料率」を引いた率
厚生年金保険料「みんなの平均、どのくらい?」
厚生年金保険料を決めるもととなるのは、毎月の給与とボーナスですね。まずはその平均を整理します。
毎月の給与(標準報酬月額)
平均:31万2822円
- 一般男子平均:35万4678円
- 女子平均:24万6451円
- 短時間労働者:14万6229円
- 坑内員:34万8068円
ボーナス(標準賞与額)
平均:44万6976円
- 一般男子平均:52万5185円
- 女子平均:31万180円
- 短時間労働者:7万5799円
- 坑内員:40万2391円
参考:「厚生年金保険 業態別 規模別 適用状況調(令和2年9月1日現在)」
上記の平均額をもとに、年金保険料がどのくらいか見てみましょう。厚生労働省年金局「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和3年度版)」を参考にします。
標準報酬月額の平均31万2822円は「20等級」に当てはまります。保険料は全額(18.3%)で5万8560円、折半で被保険者負担は2万9280円です。
標準賞与額の平均44万6976円は「25等級」に該当します。保険料は全額で8万520円、折半で被保険者負担は4万260円です。
収入が増えると天引きされる厚生年金保険料(※ただし上限あり)も上がります。手取り収入は減りますが、将来の受給額に反映されることも、忘れないでおきたいものです。