いよいよ年末。お正月が近づくと、祖父母からお年玉をもらえることを楽しみにしていたことを思い出しますね。

気がつけば子どもや孫にお年玉をあげる立場になり、もうそんなに年を重ねたのだとしみじみ感じる人もいることでしょう。

年を重ねるにつれて漠然と感じるおかねの不安。わたしたちはいったいいくらの年金がもらえるのでしょうか。

今回は、将来もらえる年金額についてフォーカスし、若者たちができることを20代の筆者が経験をもとに解説していきたいと思います。

年金制度をおさらい

日本の年金制度は2階建てとよばれています。

職業や立場によって加入する年金制度が異なります

老後に受け取る年金額も人それぞれ

1階部分は国民年金です。加入対象は、日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人で、保険料は皆一律です。

2階部分は厚生年金です。加入対象は、公務員や会社員などで、報酬比例で保険料が異なります。対象者は、1階部分の国民年金に加えて2階部分の厚生年金がもらえることになります。

では、それぞれ受給額がどれくらいかを見ていきましょう。

国民年金・厚生年金の平均額

厚生労働省年金局が公表する「令和元年度(2019年)厚生年金・国民年金事業の概況」をもとに、それぞれの平均額を男女別に見ていきます。

国民年金の平均月額:

男女平均:5万5946円

  • 男子平均:5万8866円
  • 女子平均:5万3699円

男女で大きな差はなく、平均で5~6万となりました。国民年金のみの加入者は主に自営業やフリーランスの方が対象です。

クラウドソーシングサービス「ランサーズ」の「フリーランス実態調査(2021)」によると、近年減少傾向だったフリーランス人口は2021年に激増しています。

自由に働けて、自分次第で報酬も青天井となるフリーランス。しかし、働けなくなった場合の保障や老後の年金については、しっかり対策しておく必要がありそうですね。

厚生年金(第1号)の平均月額(国民年金月額を含む)

男女平均:14万4268円

  • 男子平均:16万4770円
  • 女子平均:10万3159円

厚生年金は報酬や勤務期間によって決まるため、男女で約6万円も差が出ました。特に女性の場合、出産や育児のライフイベントなどが年金額に影響しやすいのでしょう。

また、近年は以前より転職がしやすい世の中となりました。転職によって報酬が変わると将来の厚生年金受給額にも影響するため、受給額を確実に見込むことは難しいということになります。

新型コロナウイルスが暮らしを変えたように、同じ会社に一生涯勤めていても安泰とは言い切れません。そのため、会社に所属しているから厚生年金「だけ」で安心、というわけにはいかないのですね。