チーズパフやチーズロールなど、レシピもさまざま

チーズはさまざまな料理に使われています。庶民的なものとしては、 マカロニチーズやチーズソースがあります。チーズマフィンやチーズスコーンも定番です。軽食やおやつにぴったりです。

ひと口大のシュークリームのような、チーズパフも人気です。外側はカリカリで、中はなめらかなチーズ。1個食べたら、もう1個、さらにもう1個……とおいしくて、後を引きます。

メイン料理の1つとしておすすめなのは、ムール貝に刻んだニンニクとハーブ、削ったチーズを乗せ、オリーブオイルをかけてオーブンで焼いたものがあります。ムール貝には、この国で採れるグリーンリップド・ムッセルを使います。ムール貝とチーズと、ダブルでニュージーランドの味覚が楽しめます。

また、南島の南端にあるサウスランド地方で有名なのがチーズロールです。玉ねぎ、玉ねぎの粉末スープ、無糖練乳、チーズ、ニンニクを加熱して混ぜ、それをパンに塗り、巻きます。そして巻いたものを耐熱容器に並べ、表面にバターを塗って、オーブンで焼いて出来上がりです。

1930年代に南島のレシピに初めて登場し、サウスランド地方では何世代にもわたって、愛されてきました。なぜサウスランド地方発なのかは残念ながら、わかっていません。ですが、北島では最近になるまでほとんど知られていなかった、特別なレシピということだけは確かなようです。

誕生日やイベント、帰郷を祝う会などの折に食べたり、たくさん作って売り、募金活動に使われたりと、人が集まる場でチーズロールは楽しまれています。新型コロナウイルスによるロックダウンや、ワクチン接種をめぐって、人と人の間に溝ができがちな今日この頃。またみんなが集まってチーズロールを楽しめる日が早く戻ることを願うばかりです。

参考資料

クローディアー 真理