反発後、主要な移動平均線で上値を押さえられる
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は大きく下落した後、8月20日の安値(2万6954円)と、10月6日の安値(2万7293円)を結ぶ上昇トレンドの下限付近で下げ止まり、反発しました。
その後は25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が収れんする2万9000円あたりを回復できるかどうかがポイントでした。実際には先週初は大きな陽線でこれらの移動平均線付近まで上昇したものの、超えることはできず、上値を押さえられるような形となりました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。直近の上昇トレンドで、押し目買いが入るべきところでしっかりと買いが入っています。
ただ、主要な移動平均線を回復できなかったのは少し心配です。しばらくもみ合うことも考えられます。判断が難しいようであれば、これらの移動平均を挽回してから出動しても遅くないでしょう。ちょうど心理的な節目となる2万9000円にも重なります。
このあたりを超えたら、次の目標は11月16日の高値(2万9960円)、心理的節目となる3万円、9月14日の高値(3万795円)あたりになります。9月14日の高値を超えて年内を終えるようであれば、視界が広がっており、来年に向けて大きな弾みになります。
逆に、主要な移動平均線や2万9000円を超えられない場合、2万8000円との間で小幅な動きになるかもしれません。さらに、12月3日の安値(2万7588円)を割り込むと、短期的な上昇トレンドが崩れてしまうので注意が必要です。
下原 一晃