新たな脅威「オミクロン株」の登場に、楽しみにしていたイベントが“また”中止になったという方もいらっしゃるかもしれません。再びコロナ禍で迎える年の瀬、この2年ほどでお金の「使い方」がだいぶ変化した方も多いのでは?
「強制貯蓄」と「リベンジ消費」なる、まさに正反対の新語も話題となっていますね。貯蓄状況もコロナ禍で増えたという方、減ったという方、さまざまかもしれません。
私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまから老後のお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、今回はプレ年金世代とも言える50代世帯の貯蓄事情を紐解きながら、老後のお金の備え方(※編集部注)についてお話ししていきます。
【※参考記事】【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?
50代世帯の「平均貯蓄額」はどのくらいか
さっそく、50代世帯の貯蓄額を、総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」から確認していきましょう。
まずは参考データとして、二人以上世帯全体の貯蓄現在高と負債現在高の平均値を確認します。
二人以上世帯の「貯蓄と負債」
- 貯蓄現在高:1791万円(前年比36万円増)
- 負債現在高:572万円(前年比2万円増)
これを50代世帯に絞ると……
50~59歳の「貯蓄と負債」(二人以上世帯)
- 貯蓄現在高:1703万円
- 負債現在高:699万円
50代世帯の貯蓄額は、全体の平均値より88万円ほど低くなり、貯蓄から負債を差し引いた「純貯蓄額」は1004万円となりました。