「厚生年金が月10万円未満」の人の割合に、男女差はあるのか
厚生年金が月10万円未満の割合は4人に1人だとわかりましたが、男女差はあるのでしょうか。
厚生年金は働いていた時の年収に連動するため、所得に差が出やすい男女では、おのずと違いが出てきます。ここでは厚生年金受給額の分布を、性別ごとに見ていきましょう。
【男性】厚生年金保険(第1号)月額ゾーンごとの受給権者数と割合
- 平均受給月額:16万4770円
- 合計受給権者数:1066万6981人
<内訳>
- ~10万円未満:112万7701人(10.57%)
- 10万円~20万円未満:698万3750人(65.47%)
- 20万円~30万円未満:253万7904人(23.79%)
- 30万円以上:1万7626人(0.17%)
男性の「厚生年金10万円未満」の割合は、たった10%です。男女の合計では23.7%だったので、女性の割合が多いようですね。今度は女性の内訳を見てみましょう。
【女性】厚生年金保険(第1号)月額ゾーンごとの受給権者数と割合
・平均受給月額:10万3159円
・合計受給権者数:531万9978万人
<内訳>
- ~10万円未満:265万6421人(49.93%)
- 10万円~20万円未満:259万5473人(48.79%)
- 20万円~30万円未満:6万7705人(1.27%)
- 30万円以上:379人(0.01%)
なんと女性の「厚生年金10万円未満」は約50%という結果に。予想以上に多かったのではないでしょうか。厚生年金を受け取る女性のほぼ半数は、受給額がひと月10万円未満というのが実情のようです。
今のシニア世代は共働き家庭が少なく、女性の年収は男性よりも少なかったので、その結果が年金受給額に表れたと言えますね。