緑寿(ろくじゅ)という言葉を耳にされたことはありますか。数え歳66歳のお祝いです。

2002年に日本百貨店協会の提唱で始まったこの賀寿。多くの方が退職を迎える満65歳にあたり、最近では人生の節目として祝われるようになってきたそうです。

セカンドライフの入り口ともいえる65歳ですが、老後生活の柱となってくるのが「年金」と「貯蓄」ですね。

年金額は物価上昇などによって多少調整されるものの、大幅な増加は見込めません。年金だけで生活費が足りないという場合、頼りになるのは「貯蓄」になってきます。

2019年金融庁のレポートから話題になった「老後2000万円問題」をきっかけに、老後までの貯蓄目標額を2000万円に据えている現役世代もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は、今まさにセカンドライフを送っている65歳以上・無職世帯の貯蓄事情について眺め、貯蓄平均が2000万円以上なのか以下なのかもみていきます。また今ある資産の「資産寿命」を伸ばす方法(※編集部注)についても考えていきたいと思います。

【※参考記事】つみたてNISAは米国株式インデック投信か全世界株式インデックス投信、どっちががおすすめ?

65歳以上世帯「みんなの貯蓄は、いくら?」

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、シニア世帯の貯蓄事情をみていきます。

「世帯主が65歳以上の世帯(二人以上の世帯)」の貯蓄額

中央値…1555万円、平均値…2324万円

世帯主が65歳以上世帯(二人以上の世帯)「貯蓄現在高階級別世帯分布」

  • 100万円未満・・・7.9%
  • 100万~200万円・・・4.0%
  • 200万~300万円・・・3.5%
  • 300万~400万円・・・3.7%
  • 400万~500万円・・・3.3%
  • 500万~600万円・・・3.8%
  • 600万~700万円・・・3.4%
  • 700万~800万円・・・3.2%
  • 800万~900万円・・・2.9%
  • 900万~1000万円・・・2.5%
  • 1000万~1200万円・・・5.7%
  • 1200万~1400万円・・・4.5%
  • 1400万~1600万円・・・4.5%
  • 1600万~1800万円・・・3.1%
  • 1800万~2000万円・・・3.3%
  • 2000万~2500万円・・・8.3%
  • 2500万~3000万円・・・6.4%
  • 3000万~4000万円・・・8.7%
  • 4000万円以上・・・17.3%

65歳以上世帯の平均貯蓄額は2324万円、「貯蓄平均は2000万円以上」ということがわかりました。

また、貯蓄2000万円以上を達成している65歳以上世帯は約4割います。65歳以上世帯がまだ現役世代だった頃は「老後2000万円問題」はありませんでしたが、老後を見据えてしっかり貯蓄してきたことがわかりますね。