4社の利益動向もチェック
次に、利益動向を見てみましょう。なお、トヨタ、ホンダ、日産は会計方針上、厳密には「税引き前利益」ですが、簡便的に「経常利益」と記載しています。
こうして見ると、より明暗が分かれていますね。トヨタとホンダは売上高と同様、すぐに持ち直しています。とりわけトヨタは売上高同様に利益もコロナ禍前を上回っており、利益率も大きく改善しています。
一方、日産とSUBARUについては売上高以上に苦戦が見て取れます。日産は2022年3月期に入って持ち直す動きが見れますが、利益率は5%未満が続いており、収益性の点でまだ懸念がくすぶっています。SUBARUについては、売上高では捉えづらかったものの、利益については長期的に減益傾向が続いており、コロナ禍前からの収益性悪化が不安材料となっています。
4社の業績のポイントをまとめると、以下のようになります。
トヨタ
売上高に安定感がある。売上高と利益は現在コロナ禍前の水準を上回っており、利益率も大きく改善している。
ホンダ
売上高に安定感がある。売上高と利益は現在コロナ禍前の水準を回復している。
日産
売上高は不安定で、長期的に減収が続いている。利益に持ち直しが見られるものの、利益率は依然として低い。
SUBARU
売上高は不安定。利益はコロナ影響含めて長期的に減益傾向が続いている。