2020年度に小学校から始まった新学習指導要領が、来年度いよいよ高校でもスタート。これを受け、社会科の歴史科目が大きく変わります。
従来は「日本史A」「世界史A」と「日本史B」「世界史B」の合計4教科構成でしたが、日本史Aと世界史Aが統合される形で「歴史総合」が誕生、必修科目になります。
また日本史Bは「日本史探究」、世界史Bは「世界史探究」と名称が変わり、生徒がより主体的に学ぶことを目指しています。
30年以上にわたりA・B体制が続いていた
このように一大転機を迎えようとしている高校の歴史科目ですが、現行のAとBは大まかに以下のような違いがあります。
- Aは2単位でBは4単位
- 大学受験を考えている場合はBの履修が不可欠
- Aに比べてBの方が学ぶ量が多い
単位の違いもさることながら、学びの量も異なります。そのため、日本史Aや世界史Aのみで受験可能な大学はないに等しい状況で、問題集でも「B」を前提としたものばかりが書店に並んでいます。
ちなみに、社会科の歴史教科でAとBという名称は1960(昭和35)年に改訂された「高等学校学習指導要領」の世界史A、世界史Bが初。現在のような歴史科目が4つある構成の形となったのは1989(平成元)年からです。