今年も残り1ヶ月で終わり。この時期は1年間の貯金額を振り返る方もいるでしょう。貯金の基本といえば「先取り貯金」です。先取り貯金とは、給料日などに毎月一定額を貯金して、残ったお金で生活する方法。財形貯蓄や自動積立定期預金、つみたてNISAなどで行う人が多いでしょう。

ただ、車の車検や税金、子どもの入学や進学費用、年払いの保険料の払込みなど、貯金を取り崩す機会は何かと多いですよね。漠然と貯金するのでは、「貯まっている実感がない」「何のために貯めているのか分かりにくい」ものです。

何のために貯金をしているのか、その目的を明確にし、アプリなどで管理しやすいのが目的別に分けて貯金できる「目的別口座」です。貯金のモチベーションも続きやすいその仕組みや特徴をみていきましょう。

教育費、車関連費用、老後資金…貯金の種類は多様化

まずは年代別にわけて、みなさん平均でどれくらい貯蓄を保有しているのかをながめましょう。総務省統計局が公表する「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」から確認します。

【年代別】二人以上・勤労者世帯の貯蓄額

平均:1378万円(世帯主の平均年齢49.7歳・世帯人員3.30人)

  • 20~29歳:377万円(世帯主年齢27.0歳、世帯人員2.97人)
  • 30~39歳:750万円(世帯主年齢35.2歳、世帯人員3.66人)
  • 40~49歳:1071万円(世帯主年齢44.5歳、世帯人員3.70人)
  • 50~59歳:1681万円(世帯主年齢54.3歳、世帯人員3.16人)
  • 60~69歳:2094万円(世帯主年齢63.6歳、世帯人員2.73人)

貯蓄額1000万円を超えるのは40代以降です。40代になると年収も上がる傾向にある一方で、住宅ローンや教育費など支出が増える時期でもあります。

年金だけでは生活できないと言われる現代では、以前よりも「貯蓄するべき項目」が増えています。一般的には以下のような費用のために貯蓄する方が多いでしょう。

  • もしもの時に引き出せる預貯金
  • 旅行費用
  • 車関連費用(買い替えや車検、税金など)
  • 年払いの保険料
  • 家電の購入費用
  • 子どもの入学・進学時の費用
  • 教育費
  • 住宅費用
  • 老後資金など

せっかくお金を貯めても、上記のようなまとまった出費を取り崩すと「貯まっている実感」は湧きにくいですよね。使う時期・金額が決まっている旅行費用や教育費などと、人生の最後まで残したい老後資金では、分けて管理する必要もあります。

それぞれの費用を明確に分けて管理しやすいのが目的別口座です。