日本の義務教育は文部科学省が定めた学習指導要領に沿って進められるため、どこに住んでいても同じカリキュラムを受けることができます。ただ、学区の評判の良し悪しを気にする親は少なくありません。

ネットが発達する以前は、評判の良い学区にしろ荒れている学区にしろ、その地域に住んでいる人間でないとほとんど実情が分かりませんでした。しかし今は、インターネットやSNSの検索、ネット掲示板への質問などで簡単に遠方の学区の事情を知ることができる時代になっています。

たとえば、東京都教育委員会が公表している資料を検索すれば、全国どこからでも東京都内の行政区別の私立中学進学者数を見ることができます。もちろん、ネットやSNS上で目にすることが全て正しい情報とは限りませんが、知りたい情報を瞬時にキャッチできるのは技術進歩のおかげと言えるかもしれません。

親として気になる学区の評判

秋から初冬にかけての今の時期、各地で来年度に小学校に入学する子どもを対象とした就学時健康診断が行われます。

春はまだ先ですが、就学に向けての動きが始まると、子どもを持つ親として気になるのが住んでいる地域の小学校や中学校の評判です。また、子どもの入学のタイミングで引っ越しを考える家庭なら、移転先の学区のことが気になるでしょう。

今はご近所トラブルや子どもを介したトラブルが、メディアやネット上で大きく取り上げられることもある時代。問題を起こしやすい子どもや保護者はいないかと、ママ友ネットワークだけでなくネットの口コミを調べたり、掲示板で質問する人も珍しくありません。

それに対し、「そんなに心配しなくても」と軽く考える人は以前よりも少なくなったように思います。というのは、親にとって「子どもが安心に学校生活を送れる学区」かどうかが大きな関心事になっているからです。