老後は年金だけで大丈夫?

年金収入、そして緊急予備資金程度の貯蓄さえあれば、最低限の生活を過ごすことはできるかもしれません。しかし、ゆとりある生活を…と考えると、どうでしょうか。

生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、ゆとりある老後生活には、平均36万1000円必要というデータがあります。

さきほどの夫婦世帯がゆとりある老後を送りたいと考えると、月あたり約10万円の赤字。老後25年間で3000万円ほどの不足が出る計算に。

前述の試算は、健康で長生きができた場合を想定した、あくまでも平均値です。健康状態によっては、施設への入居など、まとまった介護費用が必要となるという方ケースもあるでしょう。

生命保険文化センターによると平均介護期間は4年7カ月。LIFULL介護「老人ホームの費用相場」の費用を参考にすると、サービス付き高齢者向け住宅(主に自立状態の方向け)で約900万円、有料老人ホーム費用(主に要介護状態の方が対象)で約1800万円と概算できます。

これが夫婦2人となると、2倍必要となるわけです。備えるべき費用は、世帯によっておのずと差が出ます。まずは、老後に必要となるだろう金額をイメージし、年金だけに頼らずに自らのチカラで備えて行く必要があるかもしれませんね。