とある海外の研究では、2007年に日本に生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されました。
そう考えると70代はまだ老後生活の序盤といったところでしょうか。今回は、70代世帯の貯蓄の取り崩し額を参考に、「老後の資金対策」について考えていきます。
【関連記事】年収400万円台「いわゆるふつうの世帯」の貯蓄平均
70代世帯の貯蓄額はどのくらい?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考にみていきます。数値は「70歳以上」を参照にします。
70歳代以上・二人以上世帯「金融資産保有額」
(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:1786万円
- 中央値:1000万円
※平均は超富裕層の金融資産の影響を受けて引き上げられます。ここでは、より実感に近い「中央値」を参考にされるとよいでしょう。
70代以上・二人以上世帯
種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
金融資産保有額:1786万円
<内訳>
- 預貯金:921万円
- 金銭信託:4万円
- 生命保険:333万円
- 損害保険:49万円
- 個人年金保険:65万円
- 債券:35万円
- 株式:226万円
- 投資信託:129万円
- 財形貯蓄:14万円
- その他金融資産:9万円
70代以上の二人以上世帯には、金融資産300万円未満が約3割(29.6%)存在します。また「2000万円以上」を保有する世帯も同程度(29.4%)。いわゆる「老老格差」の広がりが見られますね。
金融資産の種類別内訳の上位は、預貯金(51.6%)、生命保険(18.6%)、株式(12.6%)、投資信託(7.2%)です。