何年で貯金はなくなる?~70代の貯金取り崩し額~

ここで、70代世帯の生活費の過不足を確認してみましょう。

夫は厚生年金・妻は国民年金の男女それぞれの平均額を受給した場合を考えます。また、70代以降にリスクが高まる「介護」の費用についても加算します。

試算中の各金額は、下記を参考とします。

  • 年金額…厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」
  • 生活費…生命保険文化センター
  • 介護費用…LIFULL介護

【試算の条件】

 収入

  • 夫の厚生年金月額:16万4779円
  • 妻の国民年金月額:5万3699円

 支出

  • 老後の最低日常生活費:22万1000円
  • 介護費用:2000万円 ※有料老人ホーム入居/入居時費用0円の場合
  • 70代金融資産資産(※中央値):1000万円

{(16万4779円+5万3699円)-22万1000円}×12ヶ月×30年(※100歳-70歳)-2000万円=マイナス2090万円

  • 30年間、毎月不足する額:マイナス2090万円÷12カ月÷30年=マイナス5万8000円
  • 貯金が底をつく月数:1000万円÷5万8000円=172カ月

よって70歳から172カ月、つまり14年後の84歳時点で、貯蓄が底をつく計算となります。