<朝食摂取と平均正答率の関係:朝食を毎日食べているか>

  • 国語の平均正答率:「毎日食べている」65.6%、「全く食べていない」45.3%
  • 算数の平均正答率:「毎日食べている」68.1%、「全く食べていない」51.6%

たとえば国語の場合、「朝食を毎日食べていますか」に対して「毎日食べている」と回答した児童の平均正答率は65.6%、「全く食べていない」と答えた児童は45.3%と、その差は20ポイント強もあります。

家庭力向上は子ども時代からの意識改革が必要

生活リズムによる正答率の差は、平成31年度(令和元年度)だけではなく継続的にみられる傾向です。つまり、子どもの学力を向上するには生活リズムを整えることが不可欠といえるでしょう。

しかし、核家族化はもちろんのこと、職種によっては勤務時間が多様になっており「親に合わせていれば子どもも自然と生活リズムを作れる」とはいかない時代になりました。親が意識して子どもの生活リズムを整える必要があるわけですが、残念ながらそれを放棄してしまうケースも少なからずあります。

自分が育ってきた環境と同じように子育てを行い、それが世間一般とはズレていると認識しないままでいることもあります。子どもを虐待する親自身が非常に複雑な環境下で成長したことは珍しくなく、子どもの育て方が分からないという親もいます。

いずれにしても、大人になってから意識を変えるのは難しいことです。親になった後で食育や子どもが規則正しい生活を送ることの大切さを学んだとしても、即効性は期待できません。