ー「コングロマリットディスカウント」とは何でしょうか?

コングロマリットディスカウントとは、複数の事業をしている会社の場合に、その会社の全体収益がどの事業でけん引されていくのかが不明瞭になったり、成長事業の収益が全体でみると薄まったりすることで投資家から高い評価を受けにくいということがおこります。

こうした事態は今回の東芝などに限らず、米国のGEやジョンソン&ジョンソンも同じような状況にあり、分社化が日本に限らず検討されているといえるでしょう。

特にこうした状況にある上場会社は、「物言う株主」など経営に積極的に口だしをする投資家により狙われることも多いです。ソニーも依然エンターテイメント事業の一部を上場させろとプレッシャーをかけられたこともありました。

ーズバリ、東芝の未来はどうなるでしょうか?

結局は、各事業でどの程度解像度を上げた計画を資本市場で提示できるのか、またその計画に対して収益を上げることができるのかで今回の取り組みの評価が出ることにあります。

会社分割自体はテクニカルな話ですので、基本は分社した会社ごとの事業展開で東芝の評価がされるという形になります。