2021年11月10日、自民・公明両党が18歳以下に10万円相当の給付を行う支援策で、年収960万円以下の所得制限を設けると各種メディアで報じられました。この所得制限は世帯年収ではなく、夫婦どちらかの年収になる予定です。
世帯年収ではなく、夫婦どちらかの年収となることに対して、さまざまな意見があがっています。実際に同じ年収1000万円でも、片働きと共働き世帯では手取りにどれくらいの差があるのでしょうか。手取り額の違いや所得制限により受けられなくなる子ども関係の制度をみていきます。
日本で「年収1000万円」の人の割合は?
国税庁が2021年9月29日に公表した「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」では、給与所得者数は5245万人のうち、平均年収が433万円。
まずは日本の給与段階別の給与所得者の構成比から、年収1000万円の人の割合をみていきましょう。
【給与階級別給与所得者数・構成比(令和2年分)】
【全体】:5244.6万人
- 100万円以下:442万人(8.4%)
- 100万円超200万円以下:722.6万人(13.8%)
- 200万円超300万円以下:814.2万人(15.5%)
- 300万円超400万円以下:913万人(17.4%)
- 400万円超500万円以下:764.3万人(14.6%)
- 500万円超600万円以下:536.6万人(10.2%)
- 600万円超700万円以下:339.5万人(6.5%)
- 700万円超800万円以下:231.3万人(4.4%)
- 800万円超900万円以下:145.3万人(2.8%)
- 900万円超1000万円以下:95.2万人(1.8%)
- 1000万円超1500万円以下:175.3万人(3.4%)
- 1500万円超2000万円以下:38.4万人(0.7%)
- 2000万円超2500万円以下:12.4万人(0.2%)
- 2500万円超:14.5万人(0.3%)
「1000万円超1500万円以下」は3.4%です。
最も多いのは「300万円超400万円以下」で17.4%。年収1000万円以上で見ても全体の4.6%となり、年収1000万円に達するのは難しいことがわかります。