S(社会):働きがい改革でイノベーション図る

同社の社会貢献は地域活性化や消費者の安全・安心、芸術・文化の支援など、環境面同様に領域は多岐にわたりますが、特筆すべきは「ダイバーシティー&インクルージョン」の面で推進する「働きがい改革」でしょう。働き方改革ならぬ同社の働きがい改革は、イノベーションを生み出すダイバーシティーの推進と、生産性向上を実現するワーク・ライフ・バランスの実現を包括的に取り組むことで、個人の働きがいと組織の生産性向上を同時に実現することを目的としています。

ダイバーシティーの推進として、女性活躍推進や、育児中の女性社員の仕事と育児の両立支援、専門知識を持った人材の中途採用などを推進しています。今後は、男女などの性差に関係なく能力を発揮できる風土を醸成し、また専門性を高める研修などによる個人のスキルアップをサポートすることで、イノベーションを図る考えです。

一方、ワーク・ライフ・バランスの実現としては、仕事と育児・介護の両立のための休暇制度の拡充、フレックスタイム制勤務や有休取得促進などの勤務制度の整備、ITを活用した業務効率化を行っています。今後は、出産・育児・介護によってキャリアを中断させることなく仕事を継続できる仕組みを整え、個人での働き方改革によるワーク・ライフ・バランスの実現や、組織として生産性を向上させる取り組みを進める考えです。

こうした取り組みが評価され、2021年3月には経済産業省と東京証券取引所が共同で実施する「なでしこ銘柄」において、2019年度に引き続き「準なでしこ」に選定されました。なお、「なでしこ銘柄」とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で女性活躍推進に優れた企業を業種毎に選定するものです。

SDGsに絡めると、ジェンダーや労働、イノベーション、不平等是正といったゴール(ゴールナンバー:5、8、9、10)に対応した取り組みになっています。